指定工場と認定工場の違い

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指定工場と認定工場の違い
指定工場

それではここからは車検の話に戻っていきましょう。
車検を受けるためには、車検工場に行く必要があります。
車検してもらう工場について、「ここに行かなければならない」という決まりは特にありませんが、「指定工場」「認定工場」を利用することをおすすめします。
指定工場とは、自動車点検に必要なスペースが確実に確保されており、国家2級の整備士がいると認められた工場のことです。これは地方運輸局長によって指定されています。
本来、車検を行うためには大掛かりな検査ラインを使用するため、その設備がある運輸支局に持ち込む必要ありますが、指定工場であれば同規模の設備を備えているのでここに持ち込むだけで車検を完了することができます。
数日かかるはずの車検をたった1日でこなしてしまうほどのスピード感なので、急いで自動車を使用したい方におすすめといえます。早いところであれば、最短1時間とうたっている指定工場もあるようです。
ディーラーや車検専門業者の大部分は指定工場に認定された工場を持っているので、お近くのところに問い合わせてみましょう。
認定工場
認定工場も指定工場と同じく、自動車点検に必要なスペースが確実に確保されており、国家2級の整備士がいると認められた工場のことです。
ただし、大掛かりな車検ラインを保有していないため、点検したあとの車は一度運輸支局で再チェックしてもらわなければなりません。
大きな車体を移動させるのは時間がかかるので、それだけ車検にかかる時間も伸びてしまいがちです。
しかも、運輸支局の車検場で不合格のチェック項目が出た場合は、再度、認定工場にて点検をし直さなければなりません。認定工場での車検はそれなりに時間がかかるので、残念ながら「すぐに車検を終わらせたい」という方には向かないでしょう。
とはいえ、認定工場も指定工場と同じく高い技量を持った整備士を有しており、確かな車検を受けることができます。それぞれにメリットがあるので、ご自身にあったメリットを取って工場選びをすると良いのではないでしょうか。
以上を踏まえ、次からは指定工場と認定工場の違いやそれぞれのメリットについて詳しく紹介します。
指定工場と認定工場の違い
指定工場と認定工場には、どちらも国家資格保持者がいます。
点検のクオリティについてはまず間違いがありません。
そのことを踏まえたうえで、以下のメリットを考えあわせ、利用する工場を選ぶことをお勧めします。
【指定工場のメリット】
指定工場の最大のメリットは、すばやく点検が済ませられるという事にあるでしょう。
車検ラインを持っているので、車検のひと通りの流れを工場内ですべて済ませられます。通常は数日を必要とする車検を、スピーディに完了することができます。
また、「点検基準が厳しいから安心できる」というところもメリットのひとつです。
指定工場が指定工場として認定されているのは、何も腕のいい整備士と高価な設備だけが理由ではありません。厳しい点検基準を設けている事こそが、指定工場である、ゆえんなのです。
【認定工場のメリット】
認定工場の最大のメリットは、指定工場よりも安価に車検を行うことができる場合があるという事でしょう。
車検完了までには時間を要しますが、そのぶん安さに力を入れています。
車検はいろいろとお金がかかるので、お財布に優しくしたい方は認定工場を選びましょう。
適切な指定工場の見分け方

チェックポイント
車検を手がけている整備工場は数多くありますが、設備や点検項目の厳しさなどは工場ごとに大きく異なります。たとえば、優秀な整備士や設備が揃ったところもありますが、一方でずさんな整備しか行っていないところも残念ながらあるようです。
適切な整備工場を選ぶ際には、以下のようなことをチェックしましょう。
・フロントやピットでの接客態度
「接客は整備の腕に関係ないのではないか?」と考えている方も多いかと思いますが、接客態度にはその人が所属している工場の社員教育が反映されています。
十分に注目するべきポイントといえるでしょう。
・フロントやピットの清掃状態
整備工場は基本的に、お客さまを迎え入れるような接客業者とは違います。フロントやピットが少し汚れていたり物があふれていたりしていても、良い工場である場合もあるでしょう。
しかし、やはり清掃・整理整頓は社会人としての基礎基本です。
意識の高さだったり、気持ちの余裕だったりが空間にあらわれるので、よくチェックしておきましょう。
・工場の外装・内装状態
お金を掛けてキレイにしている工場は、設備の質が良い場合が多いといえます。
ボロボロのところよりも、よりキレイなところを選ぶほうが無難でしょう。